パッケージ表 ↑
左上に燦然と輝く「脱獄」の文字にノックアウト!
パッケージ裏 ↑
網走監獄の歴史などが綴られている。昼夜7日間に渡り囚人を起居させたという窓の無い真っ暗な懲罰房などの解説文を読みながらポテチを食らえ!
近所のコンビニ ローソンの「ご当地スナック」というコーナーでおもしろいスナック菓子を発見!『網走監獄』というポテトチップスである。
まず注目は網走刑務所の囚人の方々が実際に収穫した馬鈴薯を一部使用しているとの表記、インパクト大である。なにやら重々しいスナック菓子であるが、その後、私が目にしたコピーには思わず目を疑ってしまった。
左上の方にでかでかと、なにやら派手な吹き出しの中に「脱獄」と書いてあったのだ。ものすごいブラックジョークだ!
この「脱獄」の2文字さえ無ければ私とて、まさか北海道は網走市の販売元まで電話することも無かったであろう。以下は販売元の水野商店Z(なんで"Z"やねん!)の社長、吉田薫明(よしだしげあき)氏の奥様への直撃電話インタビューである。快くお引き受けいただいた。
吉田ジョージ(以下ジ)「この『網走監獄』ですけど、私は大阪のコンビニエンスストアで手に入れたのですが、全国で入手可能なんですか?」
奥様(以下Z)「元々は道東(北海道の東部地区)で販売しておりましたところを、ローソンさんより販売してみないかというお話がありまして、まずは道東のローソン6店舗で販売が始まりました。すると、カ○ビ○さんを凌ぐほどの売上を記録しまして、晴れて期間限定ではありますが、全国発売となりました」
ジ「本当に網走刑務所の囚人の方が作った馬鈴薯を使っているのですか?」
Z「本当です。網走監獄は農場監獄でして、一部ではありますが、そちらの馬鈴薯を買い上げて使用しております」
ジ「しかし、そこまではわかるとしても「脱獄」はすごいですね。誰がお考えに?」
Z「社長です。アイディアマンなんです。この脱獄はシリーズ物でして、他に豆せんべいの『脱獄犯』(!!)やクッキーの『網走刑務所いざ!脱獄』(!○★)などがあります。元々はその昔、名を馳せた、現在も観光バスのガイドさんが紹介したりする五寸釘寅吉という脱獄王にあやかって付けたんです」
*同じく脱獄シリーズの『脱獄犯』! モデルは手かせ足かせをものともしない脱獄王五寸釘寅吉である。戯曲の題材などにもなっている。
ジ「それにしても怒られそうですよね」
Z「実際社長は網走刑務所の所長さんに呼び出されたこともあります(笑)。でも大丈夫だったみたいです。今では刑務所前で『出所祝いまんじゅう』(!!)という商品も販売しております」
ジ「それもすごい!懲りてない」
Z「この間も社長は布施博さんのラジオ番組でライバルは?と聞かれ、石屋製菓の『白い恋人』(北海道土産として超有名なチョコレート!)と答えていました(笑)」
すごい商品の影にはすごい社長がいらっしゃるようである。ポテトチップス『網走監獄』はお近くのローソンで手に入ります。 お味も中々いけるうす塩味、遠く網走に思いを馳せながら食べてみては。吉田社長!「罪を憎んで人を憎まず」の精神ですね。(2000.1.1)