どれも歌詞がスゴイ。そして、英語の歌唱力が抜群。ボーカルが帰国子女とのこと、納得。そして、曲毎にテイストが変容するから、全く飽きない。「人生 出会い」なんかは1曲の中にどんだけおかずを盛り込むのという感じ。おっさんの心に沁み入る若年バンドRADWIMPSはすでに活動15年、シングル18枚、アルバム8枚出してるし。
シングルからおすすめを並べます。
『愛し』
『ふたりごと』
『有心論』
線の細い歌声が頼りなげだけど、「有心論」の歌詞にやられた。一部抜粋『誰も端っこで泣かないようにと 君は地球を丸くしたんだろう?』『誰も命 無駄にしないようにと 君は命に終わり作ったよ』『2秒前までの自殺志願者を 君は永久幸福論者に変えてくれた』等々、パンチ有る。
『オーダーメイド』
このバンドの底力と音楽的幅を見せつける作品。当時のオリコンチャートを賑わせた上で世間からは全く注目されないというポジションは絶対にできない荒業。
『おしゃかしゃま』
「おしゃかしゃま」はすごい。ある意味「イマジン」並み。
『携帯電話』
『マニフェスト』
意識的にアホに針を振り切ることによってバンドとしての懐の深さを顕示している。iTunesのレビューに「中二か!」というツッコミがあったが、これまでの時間軸を無視すればそんな感想もありなのか。この曲からRADWIMPSに入る人にお伝えする「とても賢いバンドです」。
ちょっとおもしろいから歌詞中のマニフェストを箇条書きする。
- 国民全員から1円ずつ徴収して1億円の結婚式をする。
- 一日を25時間にして最後の1時間は愛の営みの時間とする。
- 僕の家から君の家まで電車延伸。
- 各国民の一番大切な人の誕生日を休日に。
- 君の誕生日は祝日に。
- 君を苦しめる全てのものは国外追放。
- 僕と君のことを歴史の教科書に載せる。
- 国旗を君のあの形にする。
- 君を創った君の両親に国民栄誉賞を。
君からの一票だけが重要のようなまとめもうまい。チュウニの発想かもしれないけど、これ書けるチュウニもいないだろうし、実際にこの歌詞を書ける大人は相当凄い。
『五月の蠅』
この曲の歌詞が最低最悪。曲が素晴らし過ぎて見過ごしたかもしれませんが、とにかく最低最悪。でも、このバンドが、この曲を、シングルの表に、1曲目に、この曲を、配置することが、メジャーレーベルに許されることに、大きな価値を感じる。
そして、アルバム『人間開花』
RADWIMPSは若いバンドのわりに、非常に説教臭い楽曲が多い。しかし、その説教はミスチルよりもスマートでナチュラルだ。若い世代から絶大な支持を得ながら老獪なロックファンからの評価も高い。
何度も聞いて「棒人間」から「記号として」への流れが最高潮。
今までRADWIMPSを知らなかった人は羨ましいな。遡れば全部あなたにとっての新曲だもの。
名古屋のRADWIMPSの聖地たるお店
ロックモ。
ボクモ。
RADWIMPS本人がサイン書いてるから来てみて。君の名は? (2016.12.3)