新型コロナウイルス流行で中国旅行どころではないが、20年以上過去の中国旅行記録メモを発見したので紹介したい。
199X年としたのは、メモに残る月日と曜日から1998年と推定したが、当時はまだ携帯電話を持っていなかった記憶が鮮明にある。auの記録から、私は23年10カ月前より携帯電話を所有していたことがわかる。となると、1997年より前ということになる。しかし、メモに記載の日付と曜日が一致する年がない。私が20代半ば頃だったとは思う。大阪と上海を結ぶフェリーの、片道2日間、船上に往復4日間滞在の二等客室貧乏旅行。旅先で書いたメモが出て来たので原文ママで紹介、今の私のツッコミを【 】内に記そう。
九日目 199X年2月11日(水)
【一人で】無錫
しかーし、その不安は無用だったのであーる。前を歩いている女性、紺のロングコート＆赤いセーター＆ジーンズ、革ぐつ、変なスカーフ。顔立ちはすごーい地味。小学生ともオバちゃんとも見える。間違っても変な気は起きそうにない。【失礼だな。】その女性が私と同じチケットを買っていたのだ。そっとついてゆく。【怪しい。】すると、チケットを使い遊園地の乗り物のようなもの(まあー、ジェットコースターのようなもの)に乗り込む。二人座席に一人で乗っている。私は彼女の前に乗り込む。どうやら一人のようだ。
彼女の名前は瑶【よう。仮名じゃないです。】、ウルムチに住んでいて、将来はDoctor、つまり医大生、21歳。【優秀だね。】彼女に元頭渚での案内を頼んだ。筆談、a little English、中国語、漢字、ボディートークを駆使し、中国人が信号を守らないこと、はな歌をうたうこと、いろいろ話した。
ある中国人が彼女の目の前で太湖の水面に飲み終えたジュースの缶を投げ捨てた。中国人にはよくある光景だ。すると、彼女は首を左右に振った。ーーー彼女は何て素晴らしい人格者なんだろう。そう思った。
いっしょにお猿のショーを見た。猿がまりに乗ったり、自転車こいだり、たわいのないものだが、不思議に拍手がない。お猿がバスケットゴールにボールを入れるのに失敗して、3回目に入ったときになぜか、クラップ＆クラップ。変なのーと思う。
動物ショー自体、いわゆる動物虐待そのものなんだろうけど、例えば日本の場合は、うまく芸をしたときに調教師がご褒美のエサをやる。なにかそこに一体感というか愛があるのだけれど、中国の動物ショーはいわゆる恐怖政治である。常に調教師はムチ、棒を持ち、芸をはじめない猿を打つ、急かす、打つ。なんか見てて気持ち良くない。瑶はその辺の気持ちがわかるかもしれないと思い、伝えようとしたが、やめた。ショー自体、たわいのないものだなーと思っていると、でかいヤギに猿が乗って登場。綱渡りの足場にヤギが乗る。お猿の綱渡りをヤギがエスコートかと思っていた瞬間、目を疑った。ヤギ、その1.5m以上もある巨体のヤギが猿を乗せ、綱を渡りはじめたのだ。すげーーーーーーーーーー。でも、調教師常に急かす。ムチ打つ。でも、ヤギよ、ヤギ。ヤギに生まれた限り、こんな思いはするよしもなかったろうヤギ。がんばれヤギ。
↑メモにあった自筆のイラスト。
瑶とは一緒に写真を撮り、住所を聞いて写真を送る約束をする。帰りのバスで一緒に無錫まで来て、good bye、サヨナラ。写真は絶対送ります。ありがとーーーー。【送ってない。ズボラな俺。ごめんなさい。】
↑【逆光で顔わからず。この写真送られても困るよね。】
夕飯は思ったよりお金が減らないので、100元【1500円】は使う覚悟で、中旅大酒店という高級ホテルで。【物価安いな。】ステーキ、ビール注文。【あっ、珍しく酒。この頃はほぼ飲めなかった。】店員10人はいる。客、俺一人。注文して15分程経ってから、先程のものは今日はつくれないという。おいおい。ハンバーガーステーキなるものを注文。【ハンバーグステーキではなく。】＋食後のコーヒーで78.1元。【1172円 】みんな、食ってる俺をじっと見る。見過ぎーーーーー！！でも、みんないい人ねーーーサンクス。このお店は食器もきれーやったので、初めて出されたウォーターを飲んだ。OKOK。
明日、無錫を立つ。えーとこやった。満足。
瑶の話。コカコーラの【中国表記】「可口可楽」は当て字であって、意味もあるとのこと。「可口」はgood taste、「可楽」はsmile。【笑顔だね。】しかし、どんだけ飲んだかコカコーラ！！
【以下は乱雑なメモ】
たばこ KENT 12.5元【188円】×1
福 30元【450円】(高ーー！！)
♬︎陳徳容 / 我小白一
♬︎OASIS / All Around The World
♬︎リッキー・マーティン / マリア
♬︎アンダーワールド / Born Slippy from トレインスポッティング
